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近代科学を切開する

   

生物をデザインし創り出す時代へ

生物はデザインし創り出す時代へリンクから転載します。
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生命の設計図であるゲノムをコンピューター上で設計し、その情報に基づいてDNAを合成したり、改変したりして新たな生物をつくる「合成生物学」の研究が進んでいる。コンピュータ上でDNAを設計し、その生物を実際につくってみるのだ。神をも畏れぬ行為として批判はあるものの、いろいろな機能を持った生物がつくれる時代になるのではないかと思われる。

最近の合成生物学は必ずしも全体論的理解を深める目的があるわけではなく、作ることで生命への理解を深めるアプローチや、有用物質を生産するキメラの作製も重要なテーマとなっている。合成生物学は構成的生物学や構成生物学とも呼ばれている。合成生物学は「工学的」あるいは「構成的」な手法をとる。つまり40億年前の状況がどうだったかを念頭に置きつつも、今ある材料や道具をガンガン使って生物(的なもの)全体や、その一部をつくり、できてしまったら改めてその意味を過去にさかのぼって考える。合成生物学の領域においては、テクノロジーが欲望を生み出し、その欲望が科学を生み出している。

2014年、ニューヨーク大学を中心とする国際研究チームが、パンを作るのに必要な酵母(イースト)について、そのDNAに含まれる染色体の3分の1以上を人工的に置き換えた人工酵母菌の作成に成功した。これは、生命の設計図である遺伝情報を含む染色体を人為的に設計し生きた酵母の染色体と入れ替え、自然界には存在しない「新たな酵母」を作り上げるというもので、過去、細菌では成功例があるものの、ヒトと同じ「真核生物」に分類される酵母では初めてだという。合成生物学は近年、大変注目されている分野で、科学者たちは菌の染色体やウイルスのDNAを作ってきた。しかし、1から創られた完全な真核生物の染色体を作り上げたのは今回が初めてだ。

人工酵母は、研究者が扱いやすい安定的で組み換えが容易なゲノムをもつ。つまり、次世代の新素材や薬、バイオ燃料を生み出す強力な武器なのだ。あるいはエネルギーを生み出す人工微生物を創ることができれば、資源枯渇や気候変動といった地球規模の問題が解決できる。自然に存在する野生型より染色体が1つ多く、安定的で加工しやすい人工酵母。その産業への応用可能性は無限大だ。

一方で、倫理上や社会衛生上の問題も指摘されている。自然界の生物種を絶滅させる一方で、人工的に新生物種を創り出せる時代が到来してきたのです。現在進行形で出現している合成生物学は、その定義自体を論議している状況であり、生物多様性条約の会議で正式議題になったのは前回のCOP12(韓国、2014年)からでした。合成生物学は人間生活に非常に大きな影響を与えうるため、生命倫理、安全保障、安全、健康、エネルギー資源、知的財産権などの社会問題が浮上してきた。

正しく使えばよりよい医薬品(抗マラリア剤など)を作れる一方、悪用すれば新種の病原菌(炭疽菌など)を作製することもできるという、合成生物学の持つ両面性が特に問題になっている。人間の都合で生物を生み出す時代が来る。
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匿名希望
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