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近代科学を切開する

   

日本発の「常温固体核融合技術」が実用化に向けて一歩前進。

海の水から作る熱エネルギーとヘリウムが世界を変える!

ホモファーベル庵日誌より以下引用です
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●真空中のパラジウム合金微粉末に重水素ガスを注入すると、合金内部で固体核融合反応が発生し、熱とヘリウムが発生する。
●核融合爆発は起きない。中性子線など放射線は発生しない。安全。
●原料は無尽蔵で安価。

荒田方式の常温核融合(固体核融合)の基本原理については、以下のマンガ(PDFファイル)がわかりやすい。
●海の水から作る熱エネルギーとヘリウムが世界を変える!

(日本の常温核融合技術はここまできている)

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■わずか数百度で核反応が進む
 2015年4月、「東北大学電子光理学研究センター」に「凝縮系核反応共同研究部門」が新設された。「凝縮集系核反応」とは、金属内のように原子や電子が多数、集積した状態で、元素が変換する現象を指す。

今の物理学の常識では、元素を持続的に変換させるには、1億℃以上のプラズマ状態の反応場が必要とされる。フランスや日本などは、国際協力の下で「ITER(国際熱核融合実験炉)」の建設を進めている。巨大なコイルによって、「1億℃」を磁場で閉じ込めておく手法だが、当初の目標に比べ、実用化は大幅に遅れている。

 凝縮集系核反応であれば、常温から数百℃という低温で元素が融合し、核種が変換する。東北大学電子光理学研究センターに建った、凝縮集系核反応共同研究部門の真新しい建屋に入ると、断熱材で覆われた実験装置がある。

 核反応が進行するチャンバー(容器)は円筒形。金属製なので中は見えないが、センサーによって温度を計測している。「実験を始めてまだ1年ほどですが、順調に熱が出ています」。同研究部門の岩村康弘特任教授は、温度を記録したノートを見ながらこう話す。

中略

■わずか1年で「過剰熱」を観測

 岩村特任教授は、東北大学への移籍を機に、研究のターゲットを放射性廃棄物の無害化から、「熱の発生」に切り替えた。凝縮集系核反応の応用分野には、発生した熱をエネルギー源に活用する方向性と、核変換によって放射性廃棄物の無害化や希少元素の生成を目指す方向性がある。現在、クリーンプラネットなど多くの企業、ベンチャーは、実用化した場合の市場規模が桁違いに大きい、エネルギー源の利用を優先して研究を進めている。

 実は「熱の発生」に関しても、日本の研究者が世界的な研究成果を挙げてきた。先駆者は北海道大学の研究者だった水野忠彦博士と大阪大学の荒田吉明名誉教授。現在、国内では、この二人の研究者が見いだした熱発生の手法を軸に実用化研究が活発化している。

 クリーンプラネットは、水野博士が設立した水素技術応用開発(札幌市)にも出資し、グループ企業にしている。東北大学の岩村特任教授らは、まず、水野博士の考案した手法の再現実験に取り組み、順調に「過剰熱」を観測している。

 その手法とは、以下のような仕組みだ。円筒形のチャンバー内にワイヤー状のパラジウム電極を2つ配置し、その周囲をニッケル製メッシュで囲む。この状態で、電極に高電圧をかけて放電処理した後、100~200℃で加熱(ベーキング)処理する。この結果、パラジウムワイヤーの表面は、パラジウムとニッケルによるナノスケールの構造を持った膜で覆われることになる。

実験装置のチャンバー内にはワイヤー状のパラジウム電極を2つ配置し、その周囲をニッケル製メッシュで囲んだ(出所:東北大学・岩村特任教授)
 こうしてパラジウム表面を活性化処理した後、チャンバー内を真空にし、ヒーターで数百度まで加熱した状態で、重水素ガスを高圧(300~170パスカル)で圧入し、パラジウムと重水素を十分に接触させる。すると、ヒーターで入力した以上の「過剰熱」が観測された。活性化処理せずに同じ装置と条件で重水素ガスを圧入した場合、過剰熱は観測されず、その差は70~100℃程度になるという。

 「実験開始から1年足らずで、ここまで安定的に熱が出るとは、予想以上の成果。これまで三菱重工で蓄積してきた、再現性の高い元素変換の知見を熱発生にも応用できる」。岩村特任教授の表情は明るい。

■ナノ構造が核反応を促進

 一方、大阪大学の荒田名誉教授の手法をベースに熱発生の研究を続けているのが、技術系シンクタンクのテクノバ(東京・千代田)だ。同社には、アイシン精機やトヨタ自動車が出資している。テクノバは、大阪大学の高橋亮人名誉教授と神戸大学の北村晃名誉教授をアドバイザーとして迎え、神戸大学と共同で研究を続けている。

 荒田名誉教授は2008年5月、報道機関を前に大阪大学で公開実験を行った。その際の手法は、酸化ジルコニウム・パラジウム合金を格子状のナノ構造にし、その構造内に重水素ガスを吹き込むと、常温で過剰熱とヘリウムが発生する、というものだった。テクノバチームは、荒田方式をベースにニッケルと銅ベースのナノ粒子に軽水素を吹き込み、300℃程度に加熱することで1カ月以上の長期間、過剰熱を発生させることに成功している。

 1989年に米ユタ大学で、常温核融合が耳目を集めた際、その手法は、パラジウムの電極を重水素の溶液中で電解するというものだった。その後の研究で、電解方式のほかに、重水素ガスを圧入する方法が見いだされ、再現性が高まっている。現在では、電解系よりもガス系の方が主流になっている。東北大とクリーンプラネットによる水野方式、テクノバと神戸大の荒田方式も、いずれもガス系の手法を発展させたものだ。

 また、「パラジウムやニッケル、銅などの試料表面のナノ構造が、核反応を促し、熱発生の大きなカギを握ることが分かってきた」(東北大学の岩村教授)。

放電処理などでパラジウムとニッケルによるナノスケールの構図を持った膜で覆われる(出所:東北大学・岩村特任教授)

 定性的には100%の再現性を確立したなか、今後の研究ターゲットは、「発生する熱をいかに増やすか、そして重水素とパラジウムという高価な材料でなく、軽水素とニッケルなどよりコストの安い材料による反応系でいかに熱を発生させるかがポイント」と、クリーンプラネットの吉野英樹社長は話す。
以下略
引用終わり




志水満
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