忍者ブログ

近代科学を切開する

   

アメリカの医学界の「人間と羊のハイブリッドを作り出すことに成功した」報道への賞賛から見る「人間は完全に単なる物質である」とする現代社会に生きること

( リンク )より引用
---------------
■「生命をいじくることへの抵抗感」が自分の中に生まれて、はや3年

今回ご紹介する話は、簡単に書きますと「臓器移植のために、人間の細胞を使った臓器をヒツジの中で成長させる」という試みのひとつです。

この目的は、ものすごく簡単にかけば、

「動物の体内でヒトの細胞を使った臓器を育て、育った後で取り出して、人間に移植する」

というものです。

下はブタさんの例ですが、このような感じで行おうとする研究が数々おこなわれています。

こういうことについて、以前の私は、これがいいことなのか、そうではないのか判断はありませんでした。しかし今はあります。それについてはともかくして、この方向は医学・科学の世界ではどんどんと進んでいます。



クローン人間なども、「作っていいのかダメなのか」という問題があるだけで、すでに技術的な面ではいろいろなことがクリアされ続けているようです。これなども、

・人間が人間を編集し、造り出す時代の一歩手前に何を思う : 実施直前の様相を呈する「デザイナーズベイビー」と「人間クローン計画」
 In Deep 2015/12/05

という記事で、中国の「世界最大のクローン工場」のことをご紹介しました。この中国の会社では「 2020年までに、100万頭のクローン化された牛の出荷を目指している」という他、認められさえすれば、「ヒトもすぐに」ということになっています。

ここには、

・「生命の主体は物質としての肉体ではない」という考え方

と、

・「生命の主体は物質である」という考え方

が決して埋まることはない「ふたつのそれぞれの世界」がそこにあります。

とにかく、冒頭のナショナルジオグラフィックの記事をご紹介します。

■研究室で作られた「ヒツジ - ヒト」のハイブリッド - その事実

今回の画期的な技術により、研究者は医療移植のための人間の臓器の成長に一歩近づいた。

科学者たちは、2017年に論争の的になった画期的な成果を踏まえて、2月17日に、「ヒト - 動物ハイブリッド(配合種)」を作成したと発表した。

これは、世界で2例目となる。

28日齢を超えて発育することを許されていないこれらの胚は、おそらくは医療移植において、成長するヒトの器官に近いものとなる可能性を持つという意味で、新たなステップに近づいたといえる。

アメリカでは、1時間ごとに 6人が臓器移植の全国待機リストに追加され、そして、毎日、待機しているうちの 22人が死亡している。アメリカだけでも、毎年 10万人以上が心臓移植を必要としており、約 2,000人が心臓移植を受けている。

これに対応して、研究者たちは臓器の供給を人為的に拡張することに努めている。

臓器の新たな供給について、3Dプリンター技術での開発に取り組んでいる研究者たちもいれば、人工の機械的な心臓器官の研究に取り組んでいる人たちもいる。

そして、ブタやヒツジの体内で人間の器官が成長することを期待し、ヒトとブタ、ヒトとヒツジなど異なる種の雑種であるキメラ(同一個体内に異なった遺伝情報を持つ細胞が混じっている個体)を作る研究をしている科学者たちもいる。

キメラを作製するために、研究者たちは、体内の任意の細胞型に発生させることができる 1匹の動物の幹細胞を単離する。そして、ある種の幹細胞を別の種の胚に注入するが、これを正確におこなうにはそれなりの手間がいる。

もし、その胚の DNA が特定の器官を成長させないように切り刻まれた隙間がある場合は、その隙間を埋めることができるのは隙間のない細胞だけなのだ。

このようにして、研究者たちは、例えば生きたブタの体内でヒトの肝臓を成長させることをなしえてきた。

2017年、この方法を使用した研究者たちがラットの体内でマウスの膵臓を正常に増殖させることに成功した。そして、その膵臓を用いた移植が糖尿病のマウスの糖尿病を治療できることを示した。

その後すぐに、ソーク研究所(Salk Institute)の研究者たちは、ヒト幹細胞を注射したブタの胚を 28日間生存させることができると発表した。

幹細胞の専門家たちは、この「ヒト - ブタ」の研究を賞賛したが、ブタの胚のヒト細胞の数は「約 10万個に 1つ」で、これは臓器移植を成功させるには低すぎると指摘した。

カリフォルニア大学デイビス校のパブロ・ロス(Pablo Ross)博士は、2018年にテキサス州オースティンで開催されたアメリカ科学振興協会(AUSA)の年次総会で、これらの手順を微調整し、ヒツジの胚の中のヒト細胞の数を「数千個に 1個」に増やすことを発表した。

ロス博士は記者会見で、「現段階では、臓器を発生させるためにはまだ不十分だと考えている」と述べた。ヒトでの臓器移植を成功させるためには、胚の約 1%がヒトのものでなければならないと英国のガーディアンは報告している。

また、免疫拒絶反応を防ぐためには、動物のウイルスの残りの部分をブタまたはヒツジの DNA から守るためのさらなる他の手順が必要となる。

しかし、それでも、この研究は、移植に使うためのより現実的な臓器への進展を示している。
 




本田友人
PR

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL(非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS(コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます

ランキング

にほんブログ村 科学ブログへ お勧めサイトランキングへ

カウンター

カレンダー

04 2018/05 06
S M T W T F S
2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18
20 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

カテゴリー

ブログ内検索

バーコード

P R

Copyright ©  -- 近代科学を切開する --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]