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近代科学を切開する

   
カテゴリー「近代科学」の記事一覧

テクノロジーは脳を「考えない」構造にする:研究結果

スマートフォンやパソコンといったテクノロジーは、人間の脳を物理的につくり変えている。現代に生きるわたしたちの脳は、反応は速くなったが、思考力や記憶力はなくしているという。
以下「WIRED.JP」(リンク)より引用します。

■ ■ ■

わたしたちはいま、かつてないほどに世界と接続していてる。より多くの「ともだち」をもつようになった。しかし、同時に「友人」は少なくなっている。誰とでもコミュニケーションを取れる一方で、直接会話をしなくなった。

人間の脳は、インターネットによって変化したそんな現実に適応するよう、強いられている。頭の働きは新しい習慣に合わせてつくり直され、シナプスのマップは変化する。しかしそのなかで、脳が何世紀もかけて磨いてきた能力を失おうとしている。

わたしたちは愚かになっている?

イタリア・ピサ高等師範学校の名誉教授、ランベルト・マッフェイの研究によると、テクノロジーへの依存は脳のニューロン構造をつくり変えるという。「のろまな」組織が超高速なデジタルメディアに適応することを強いられた結果、ゆっくりとした思考(深い考察や学習、教育に適している思考だ)は衰えてきているという。

また、スイス・チューリッヒ大学神経情報学研究所の研究は、従来の携帯電話よりもスマートフォンのタッチスクリーンを使い慣れている人の方が、触覚刺激を感知しやすいことを発見した。すなわちこれは、タッチスクリーンを使う人の脳の方が、より速く反応できているということを意味する。反応性は現代社会のリズムに合わせるのには必要かもしれないが、高度な思索を促すにはまったく適さない。

このような変化は、いまに始まった話ではない。人間の脳は常に、行動や習慣の変化に対応しなければならなかったからだ。例えば文字を記すことで、記憶力は弱くなった。そしていま、人の代わりに記憶してくれるテクノロジーの出現によって、記憶する必要性がより小さくなっているのだ。




末廣大地
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癌の克服とノーベルの発明に共通する人類の矛盾と未来とは

ノーベル賞受賞のシーズンとなりました。日本からは本庶佑氏が癌の免疫に関する長年の研究がみとめられ受賞することになりました。

本庶氏は記念公演で、癌の完治は難しいかもしれないものの、癌が通常の慢性病と同じように治癒され、人々が救済されるようになるのはそう遠い将来ではないだろうと語っていました。癌と同様に、現在人類を脅かすほとんどの病魔が治癒可能になろうとしています。人類は長寿を全うでき、さらに不死の領域にまで向かおうとしているのではという声まで聞こえてきます。そんな人類の将来の姿を「ホモ・デウス」としてハラリ氏が描いたのです。

実は、今年私は二人の親を失いました。義理の父が脳梗塞によって他界したのが今年の1月。膵臓癌が体を蝕んでいるのではと医師が疑った直後のことでした。それから7ヶ月して実の母がアルツハイマーと10年以上闘った末に94歳の生涯を終えました。

二人とも、最後の2〜3ヶ月は管(くだ)と点滴による栄養補給で、わずかに残った命をつなぎました。医師は鼻からの栄養補給は延命行為ではなく、通常の医療行為の一環だと主張。苦しめずに人生を全うできるようにと願った我々遺族も、結局はその判断に従いました。しかし、母の遺骸に接したとき、手首に点滴の針による黒じみが痛々しく残っている様子が心に焼き付いて離れません。

人は死を恐れ、長く生きようとします。しかし、その最終段階でほんの数ヶ月の延命のためのこうした医療行為が本当に必要なのかは、誰もが考える課題です。

人間は、そんな死の恐怖と苦痛から逃れようと、医学の進歩を望みます。もちろん、高齢者への延命行為のみではなく、幼い命も若い命も等しく病魔にさらされる可能性があるわけですから、人が医学の進歩を望むのは、当然といえば当然のことかもしれません。

ただ、一方で人生が長くなり、60代でも70代でも、昔の40代のように元気で働くことができるようになれば、社会は大きく変化せざるを得なくなります。社会保障制度の見直しも必要になります。世代間の格差、さらには若い世代と年長者との意識やものの考え方のギャップも顕著になります。同時に若者が膨大な老齢人口を支えるのではなく、昔は老人と呼ばれていた世代が積極的に社会に貢献し勤労できる仕組みも考えなければなりません。

そんなことを考えていたとき、フランスでマクロン政権が打ち出した燃料税の引き上げに反対するデモがおこりました。それは、既にデモの領域を通り越して、革命を彷彿とさせる大衆運動にまで拡大しようとしているとメディアは報道します。世代のみならず、高齢者の増加は、こうした暴動の引き金になる貧富の格差にも直接影響を与えるはずです。ネット世代の人々が、大衆運動を起こすときの規模感は過去には想像もできないほどのものになりつつあります。今までは異文化といえば、水平方向に広がるもの、つまり国や文化が異なる人々の間でおきるコミュニケーションの問題がテーマでした。

しかし、これからは世代間の異文化も拡大しつつあります。年齢差が拡大すればするほど、そのギャップは大きくなります。その差異にソーシャルメディアなどの進歩が絡まる中で、社会は様々な影響を受けるはずです。今回のフランスでの騒動もこうした現代の社会の不安要因と決して無縁ではないはずです。

実は、発明や発見のほとんどは、善意によって成し遂げられます。 本庶氏は癌に苦しむ人々のためにと免疫の研究を続けてきたはずです。課題は、同様の意図で、世界中で様々な異なる研究が進められていることです。免疫のみならず、細胞の再生やAIによる医学への応用など。それぞれは別々の場所で研究されていても、それが集大成されたとき、人類はその膨大な研究の集合体をどのようにでも活用できる可能性をもっているのです。そんな集大成によって、人は遺伝子を操作し、人の手で人が最も理想とする人間を創造できるようになるかもしれないのです。その人間は我々とは異なる感情、発想をもった全く我々とは異なる生き物となるかもしれないとハラリ氏は解説しています。

ノーベルは火薬の軍事利用に決して消極的ではなかったようです。しかし、火薬は鉱山での採掘や工事現場などで使用されることで、文明に寄与してきたことも事実でしょう。個々の発明が善意によるものとしても、それを総論で捉えたとき、はたしてそれが人間のモラルを崩壊させることなく運用されるか、それは誰にも予想できないリスクなのです。病気にもかからず、怒りや恨み、そして嫉妬といった感情を持たず、人々が一般的に求める幸福のみを追求できる人間が、様々な異なる研究の末に偶然にも創造されるとき、人類はどのような未来を迎えるのか。これには我々も不安を覚えてしまいます。

癌が克服されたとき、人は他の多くの病気も克服しているかもしれません。本庶氏もノーベル賞受賞の講演で語っているように、そんな夢の世界は既に目の前に訪れようとしているのです。 しかし、残念なことに、人類は利器を手にいれたとき、それを凶器に変化させながら進化し現在に至りました。そんな利器が現在は様々な分野で無数に人類の手によって造られているのです。我々は、そうした利器を我々の手の余るような凶器に変えないように、常に見つめてゆかなければならないのです。





土偶

「癌の克服」と「ノーベルの発明」に共通する、人類の矛盾と未来

○癌の克服とノーベルの発明に共通する人類の矛盾と未来とは

ブレーキがどこにあるのか誰も知らない。例えば、AIやナノテクノロジー、ビッグデータや遺伝子学など、それぞれの分野の専門家はいても、全ての専門家はいない。従って、これらの点をつなぎ合わせて、全体を鳥瞰できる人はいない。そして、この急激な変化に向けて、誰も我々がどこに行こうとしているのか理解することはできない。もうシステム全体を理解できる人はいないのだ。だからその変化を止めることは誰にもできない。

これは,ユバル・ノア・ハラリ氏の最新の著作『ホモ・デウス』からの引用の訳です。彼は、本書で今までのホモ・サピエンスを凌駕した、ホモ・サピエンスにとっては神のような新たな人種を人類の未来像として描いています。
ノーベル賞受賞のシーズンとなり、日本からは本庶佑氏が癌の免疫に関する長年の研究がみとめられ受賞することになりました。

今回は、ノーベル賞の受賞となった癌の克服というテーマについて、少し変わった視点から考えてみたく思います。

本庶氏は記念公演で、癌の完治は難しいかもしれないものの、癌が通常の慢性病と同じように治癒され、人々が救済されるようになるのはそう遠い将来ではないだろうと語っていました。癌と同様に、現在人類を脅かすほとんどの病魔が治癒可能になろうとしています。人類は長寿を全うでき、さらに不死の領域にまで向かおうとしているのではという声まで聞こえてきます。そんな人類の将来の姿を「ホモ・デウス」としてハラリ氏が描いたのです。

実は、今年私は二人の親を失いました。義理の父が脳梗塞によって他界したのが今年の1月。それから7ヶ月して実の母が94歳の生涯を終えました。

二人とも、最後の2~3ヶ月は管(くだ)と点滴による栄養補給で、わずかに残った命をつなぎました。医師は鼻からの栄養補給は延命行為ではなく、通常の医療行為の一環だと主張。苦しめずに人生を全うできるようにと願った我々遺族も、結局はその判断に従いました。しかし、母の遺骸に接したとき、手首に点滴の針による黒じみが痛々しく残っている様子が心に焼き付いて離れません。

人は死を恐れ、長く生きようとします。しかし、その最終段階でほんの数ヶ月の延命のためのこうした医療行為が本当に必要なのかは、誰もが考える課題です。

人間は、そんな死の恐怖と苦痛から逃れようと、医学の進歩を望みます。もちろん、高齢者への延命行為のみではなく、幼い命も若い命も等しく病魔にさらされる可能性があるわけですから、人が医学の進歩を望むのは、当然といえば当然のことかもしれません。

ただ、一方で人生が長くなり、60代でも70代でも、昔の40代のように元気で働くことができるようになれば、社会は大きく変化せざるを得なくなります。社会保障制度の見直しも必要になります。世代間の格差、さらには若い世代と年長者との意識やものの考え方のギャップも顕著になります。同時に若者が膨大な老齢人口を支えるのではなく、昔は老人と呼ばれていた世代が積極的に社会に貢献し勤労できる仕組みも考えなければなりません。

実は、発明や発見のほとんどは、善意によって成し遂げられます。 本庶氏は癌に苦しむ人々のためにと免疫の研究を続けてきたはずです。課題は、同様の意図で、世界中で様々な異なる研究が進められていることです。免疫のみならず、細胞の再生やAIによる医学への応用など。それぞれは別々の場所で研究されていても、それが集大成されたとき、人類はその膨大な研究の集合体をどのようにでも活用できる可能性をもっているのです。そんな集大成によって、人は遺伝子を操作し、人の手で人が最も理想とする人間を創造できるようになるかもしれないのです。その人間は我々とは異なる感情、発想をもった全く我々とは異なる生き物となるかもしれないとハラリ氏は解説しています。

ノーベルは火薬の軍事利用に決して消極的ではなかったようです。しかし、火薬は鉱山での採掘や工事現場などで使用されることで、文明に寄与してきたことも事実でしょう。個々の発明が善意によるものとしても、それを総論で捉えたとき、はたしてそれが人間のモラルを崩壊させることなく運用されるか、それは誰にも予想できないリスクなのです。病気にもかからず、怒りや恨み、そして嫉妬といった感情を持たず、人々が一般的に求める幸福のみを追求できる人間が、様々な異なる研究の末に偶然にも創造されるとき、人類はどのような未来を迎えるのか。これには我々も不安を覚えてしまいます。

癌が克服されたとき、人は他の多くの病気も克服しているかもしれません。本庶氏もノーベル賞受賞の講演で語っているように、そんな夢の世界は既に目の前に訪れようとしているのです。 しかし、残念なことに、人類は利器を手にいれたとき、それを凶器に変化させながら進化し現在に至りました。そんな利器が現在は様々な分野で無数に人類の手によって造られているのです。我々は、そうした利器を我々の手の余るような凶器に変えないように、常に見つめてゆかなければならないのです。

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「人類は利器を手にいれたとき、それを凶器に変化させながら進化し現在に至りました。」
この言葉は刺さった。
モラルの話もあるが、私利私欲のために利器を使い、人類は今その英知に追いついていないのが現状。
そこをどう対処していくかが大きな課題のように感じる
また、人類は今後どのような未来を描くのかここのイメージをしっかり持たないと、いつまでも開発が先行し、その技術力に置き去りにされてしまいかねない。
技術が発達している今未来のことに関心を向けいかなければならない。

リンクリンク




直永亮明

「2019年はSFが描いてきた問題がいよいよ現実化する1年になる」堀潤氏

28日、巨大IT企業の規制のあり方を検討する政府の有識者会議が開催され、"GAFA"と呼ばれる4大企業のうち、グーグルとアップルの幹部が出席、一方フェイスブックとアマゾンは欠席したと報じられている。巨大IT企業に対して個人データ保護など、様々な問題が内外で指摘されている。ジャーナリストの堀潤氏は、この行方をどう見ているのか、話を聞いた。

 堀:まもなく2019年がスタートしますが、来年はこれまでにSFが突きつけた近未来の様々な課題が現実化する1年になるのではないかと思います。2019年は『ブレードランナー』の舞台であり、『AKIRA』も、2020年東京オリンピック開催を控えた2019年の東京が舞台ですね。"近未来なんて来てないじゃん"と思うかもしれませんが、知らない間にもうその中にいるんです。

 春には消費税が上がります。その負担軽減策として、キャッシュレス決済の優遇措置の話が出てきていますね。僕もスマホの決済ばかりなので、財布の中には現金が入っていません。領収書もデータ化できますし、手作業の経費精算もなくなっていくのでしょうね。一度使い始めると、この便利さからは抜け出せませんし、一気に普及するでしょう。

 しかし裏を返せば、キャッシュレス社会というのは、誰が、いつ、何を、どこで買っているのか、そうした日々の生活に関わるファクトが今以上にデータとして蓄積されていく社会ということでもあります。それを元に、さらに適切な相手、場所、タイミングで広告を見せる事ができるようになりますし、もっと言えば人間関係や普段のお金の動きからその人の評価=信用情報が組み立てられる時代がやってくるということです。面白いなあと思いますが、怖いとも思います。

 ネットやキャッシュレス決済を使わなければ、そういう情報が伝わることも漏洩することもないわけですから、皮肉なことに桜田大臣はセキュリティ的には最強かもしれません。ただ、そんな"オフライン"の領域も無くなっていくと思います。

 今年は『2001年宇宙の旅』の公開からちょうど50年ということで、再上映もされました。宇宙船に搭載されていた「HAL 9000」というコンピューターは、まさに人工知能を搭載していて、自らの危機を感じ、人間である宇宙飛行士を排除しようとするわけですけれど、そういう現代的な問題が非常に的確に捉えられていることに改めて驚かされます。そこですごく示唆的なシーンが、「HAL 9000」が宇宙飛行士の口の動きを見て、彼らの考えを察知する場面が描かれます。そして、宇宙飛行士たちはそのことに気づいていない。

 スマホだって、持ち主がどこに行って、何を検索したかを知っている。それは人に言っていない、知られていない欲望を知っているということでもあります。もはや自分以上に自分のことを知っているわけですよね。「Amazon GO」のような無人店舗での行動もそうかもしれません。IoTが進めば、椅子に座っているだけで健康情報が勝手に伝達されるような世界がやってくるでしょう僕は日々の食生活の管理をしてくれるアプリを使っていますが、そうしたデータを元に成長していくAIが、ありとあらゆる場所に入ってくることになります。

 先に述べた『ブレードランナー』では、自分のことを人間だと思っていたアンドロイドが色々な権利を求める様子が描かれますが、そろそろ「OK Google」と音声アシスタントに呼びかけて「は?」と口ごたえされる時のことを想像してトレーニングを始めたほうがいいかもしれません。





匿名希望

液体と気体がぶつかるとき 原子の配列はどうなるのか? 数学者がシンプルな解法を発見

液体と気体が接触するとき、この界面では原子の配列はどうなるのだろうか。この点に着目した研究がインペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)から発表された。
(リンク)

物質が固体状態にあるとき、その原子は網状やシート状、格子状のような非常に均一なパターンで配列される。つまり、1つの原子の位置がわかれば、隣接するすべての原子の位置もわかるということだ。

一方、2つの物質が接触する界面では複雑な相互作用が生じ、原子の配列を予測するのは困難だとされる。液体や気体では、原子の配列は物質の体積全体のなかで非常にさまざまなのだ。

研究を発表した数学科のAndrew Parry教授は、「一杯の水を想像すると、空気と接触している水面の上層は、その下の水とは異なる動きをします。表面張力があるからです。コップを叩いたりして表面が乱れると、波紋が表面の水原子のパターンを変化させるのです」と説明している。

この現象は従来、「ドラムスキン(太鼓の皮)」のようなものだと考えられてきた。しかし、同氏によれば、これは原子の動きをマクロのシミュレーションと計算でとらえたもので、スケールダウンされたドラムスキンでは期待されていた動きはしないそうだ。

今後は、このような類推に頼らず、表面が乱れたときにできた波紋のデータや、原子が局所的に密集する仕方を組み合わせることで、原子が他の原子との関係でどのように配列するかを明らかにできるようになるそうだ。End




匿名希望

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